「命の授業」開始の経緯
同僚、各種関係者様のご協力で、2018年から近隣小中学校で「命の授業」を開始致しました。
(発起人/文責:医師 笠原克明)
救急外来で迅速に蘇生をしても、手のひらから命は零れ落ちていく、、、、医師ならその経験をしない者はいないだろう、、、。院内スタッフの蘇生法のレベルアップ(院内PLAS)も定期的に行っていたが、それでも疾患によるが、心肺停止から如何に迅速に蘇生を開始するかがで、その子の生命・神経予後(どれぐらい元気で家に帰れるか)が決まる。
報告では、学校で心臓が原因で突然死した子は毎年約30人前後である、少なくとも約年2県に1-2人死亡している計算だが報告に上がらない症例も多く実際はもっと多いだろう。(報告:2009~2011年、日本スポーツ振興センター)
2004年AEDが一般の人が使えるようになって18年だが、目の前で人が倒れた時にAEDが使われたのは、まだ「約4%」、認知はされつつあるも実際使ったことが無いと怖くて使えないのが現状である。また、5分以内に除細動器使用することで、救命率が5倍上がるが、救急車の現場到着まで約平均「8分」を考慮すると、救急車が来るまで「何をするか」でその患者さんの予後が変わる、、、、そうまさしく、目の前で人が倒れたら、「病院に来るまでが勝負である」。
主役は医師ではない、そう、目の前にいる君である!
その思いで「命の授業」をスタート致しました。
我々のミッションは以下の3つである
1. 正確で最新の蘇生方法を知ってもらう、それを自宅で家族と共有してもらう
2. 正確で最新の医学情報(ワクチン情報など)の提供
(※特にヒトパピローマウイルスワクチン)
3. 医師、看護師さんの仕事を知ってもらう
2022年からは、高校でもワクチン含め予防医学に関して、最新の医学知識をもとに講義を開始致しました。
<今までの担当学校>
小学校:滝川小学校(対象5年生:1クラスごとの授業)
※講義と実技(全ての生徒さんが人形を使って実習する)
中学校:川名中学校
高等学校:椙山女学園高等学校(HPVワクチンに関して) ※講義形式